阪本嘉一好子

ハービー・ハンコック ポシビリティーズの阪本嘉一好子のレビュー・感想・評価

5.0
『ポシビリティーズ』というタイトルが示すように、ハービー・ハンコックの可能性がジャズ、ブルース、ゴスペル、ポップなど、幅広いジャンルの可能性。それに、マリブ、ロス、サンフランシスコ、ニューヨーク、など国内だけでなく、日本の広島、長崎、ロンドン(?)。そして、ベニンのギタリスト、ライオネル(Lionel Loueke)やマリーのバンバラ語で歌い、ルワンダの大量虐殺(1994年)を話題にする女性歌手とのコラボ。また、盲目のラウルはニューヨークで歌って、ハービーはロスでピアノを。映画の最後は広島、長崎で、ウエイン・ショーターとライオネルとハービーのトリオで演奏。悲しみと謝罪を含めて、魂を鎮めるための演奏を。ここは世界が見るべき場所だと。

インクルーシブ、幅広い、多様化思想を集結したドキュメンタリーである。そして、可能性だけでなく、『新しい可能性』を求めていると。

しかし、彼のミッションはこれじゃないんだと、ドキュメンタリーの最後で、広島、長崎を訪問するところでわかると思う。南無妙法蓮華経と、ハビーは『人間の救い』を唱えている。そして、人間性がまず、最初にくると言っている。明らかに、法華経の教えに基づいて生きているということだ。
彼はまだUCLA大学のジャズ・パーフォオーマンスの教授を続けてると思う。彼の教えの中に、音楽家としてだけではなく、人間としての日蓮の教えを伝えるミッションが生きていると思う。

好みはそれぞれだが、個人的にはジョニー・ラングのパーフォーマンスが一番好きだった。 ゴスペル風のジャズ。ハービーのピアノももちろんいい。(コピペして聞いてみて!)
Jonny Lang & Joss Stone “When Love Comes to Town”
https://www.youtube.com/watch?v=eo7AcIdMnHY

https://www.youtube.com/watch?v=cRtxJruGphg サンパウロでのコンサート、彼のブルースはいいねえ。

ハービー・ハンコックは『ウォーター・メロンマン』から聴き始めたが、正直言って彼の千変万化についていけなかった。なんでも挑戦して、なんでも熟せるという特別な才能を持っている人だ。彼はすでに可能性を秘めた人だった。彼のコンサートに一度だけ行ったことがある。

余録
When Love Comes to Town
https://www.youtube.com/watch?v=7mCE73j59Zs  BB king+U2