Aya

サラリーマン・バトル・ロワイアルのAyaのレビュー・感想・評価

3.6
タイトル通りサラリーマンバトルロイヤル。
このジャケット、いいね・・・。

大変おもしろいです。

会社に社員を80人だけ残し、シャッター封鎖。
社内放送では「30分以内に同僚2人を殺せ。できなければ・・・頭に埋め込んだチップ爆発させるぞ!」

といういわゆるジャンル映画。
奇しくも今最もタイムリーなジェームズ・ガン脚本。
監督は「ダークネス」とかラドクリフの「ジャングル」のグレッグ・マクレーン。

なんかスペイン映画でこういうのやりそうですけどね。
でもアメリカ映画なので、いわゆる変態ちっくな感じは一切なく、わりと正統派殺し合いものでリッチめのルック。

主演に「ショート・ターム12」のブリー・ラーソンの優しい彼氏に「フルートベール駅で」のメキシコ系彼女が新入社員役で出てます。
ちなみにこの映画のショーン・ガンめっちゃ痩せてて若く見える・・・。

そもそも入社時にチップ埋め込まれるってなんだよその会社「キングスマンGC」のジュリアン・ムーアの会社かよ。

ボスがいわゆる話し合いで解決しようとするとことかアメリカ、って感じ。
みんなでなんとか殺し合いをしないでいい方法を探ろう平社員派閥と、妻子が大事だから生き延びようa.k.a殺っちゃおうぜ派閥に分かれる。

私、このゲーム、生き抜く自信あるw
殺す自信はないけど、殺されない自信ある・・・。

で、いい方法を探ろうチームは垂れ幕を作ったり、死んだ人の頭に埋め込まれた爆弾を集めたり色々するんだけど、建物自体が僻地にあり外から管理されてるので、この建物の外に助けを求めるのは不可能っぽい。

そうなるともう時間制限のある「ハイ・ライズ」状態ですよ。
恐怖心と暑さで分別がつかなくなってゆく。
でも「ハイ・ライズ」くらいみんながみんな頭おかしくなってたらまだいい方で。

大半の人が正気で死ぬの怖いけど、人なんてしかも同僚だし殺せない!
少数の殺っちゃおうぜ派閥の暴走により混乱を来し、殺っちゃおうぜ派閥の人が返り討ちにあったり、正当なようでいて、上記の正気の人にも殺人を誘発させるなどタチが悪く、状況は悪化の一途・・・。

あの「何時に何人殺してって言ったのに、1人足りないので30人一気に殺ります」宣言が出た時のいえーい!感(←私がw)。

そして最後は何人殺したか?がポイントになるので、こうなってくるともう殺人鬼続出のバトルロイヤルなので、楽しい感じ。

途中から武器庫を無理やり開けて、銃が登場するところから作業もスムーズに。あとはキッチン用品ですよね。
(※ちなみに終盤、なんとジークンドーが出てきます!)

血はね、すごいいい塩梅。
出血量も色も粘着度もちょうどいい。

ラストにひと展開もふた展開も用意されている点、88分の尺でありがちな物語をキャラクターと武器、ビルをフルに活かして、見応えのある物語に仕上げている点、そしてラストが悪趣味であり、ひゅー!だよね!とファンを満足させる、まぎれもないジャンル映画として誇りを持っている点などを鑑みても、非常に良くできた映画でした。
Aya

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