「未体験ゾーンの映画たち2017」出品作品。
2017年で最も奇妙な映画。
この映画は具体的に言うとバスの停留所で雨で足止めを食らった6人と窓口係と住み込みの女性が顔が同じ顔に統一される恐怖を味わうことになるパニックスリラーである。
なので配給会社のアメイジングD.C.が
ちょっと内容を伏せてまで宣伝していたのがやり過ぎなのだが、いざ見てみると笑いと恐怖が性急に押し寄せてくる実に面白い傑作である。
なかでも面白いのがビートルズはともかくマリリン・モンロー、さらにエロ雑誌のヌード写真も髭のおじさんになってるところはギャップがありすぎて誰もが吹くことでしょう。
で、最初はナレーションは窓口のおじいさんが主人公か、妊婦さんが主人公なのかと思いきや戸塚純貴似の少年、イグナシオくんが主人公のようで、唐突に母親と共に登場するが、冒頭から彼の怪しさだけが漂ってくる。
展開としてはほぼ読めるものの、イグナシオくんの狂気またはサイコパスともとれる悪役っぷりは「ファウンド」を超えても可笑しくない大いなる脅威を感じました。
ちなみに、このイグナシオくんは前作「パラドクス」とみられる書籍を持っていたが、一体どう具現化するのだろうと頭を動かしてしまうし、私自身の顔が違う顔ではないかと考えさせられる恐ろしい映画でした。
もうイザーク・エスバン監督はこういう奇妙な映画をあと10本ほど作ってほしいですね。応援しますよ。