あきしげ

ノックアウトのあきしげのレビュー・感想・評価

ノックアウト(2016年製作の映画)
1.5
様々なPOVで展開する実験的な監督の自己満足作品。

良かった点。

・パルクールの臨場感

悪かった点。

・POVがそもそも嫌い
・ナレーションがウザイ
・主人公たちの設定が雑
・監督の自己満足で完結

POV方式の映画は嫌いです。
ゲームでFPSはやりません。
視点は三人称が一番だと思う。

本作は更にいろんなところから視点が飛ぶ。
監視される設定なので衛星からの視点アリ。
スマホや街中での監視カメラの視点もある。
これで監督はセンスがあると思っています。

確かに上手く繋げていると思う。
ただ、物語に入り込めないです。
感情移入を最初から捨てている。
そんな印象を持ってしまいます。

加えてナレーションがクソすぎる。
観ている側の考える余地も捨てる。
ナレーションがイチイチ邪魔です。
オーディオコメンタリーみたいで。

基本的な主人公たちの設定が分かりにくい。
それを作中で解き明かしていく構成である。
残念ながらハッキリと描いていないのです。
そもそも途中からどうでも良くなりました。

唯一、パルクールの臨場感が味わえます。
これが冒頭で展開される本作最大の山場。
だが、やり過ぎて酔ってしまう可能性も。

実験的な作品と言ってしまえばそれまでです。
しかし、土台となる設定がフワフワしすぎる。
もっと分かりやすいストーリーと設定が必要。
実験的だからこそ土台は簡潔にするべきです。
あきしげ

あきしげ