信仰は彼女たちを助けただろうか、救っただろうか。
院長の行動は過ちだっただろうか。
最善以外、すべてが誤りとは断罪したくない。
今の価値観で唾棄することも、適切とは思えない。
過剰に自罰的な、そうすることでのみ立っていられるかのような在り方はかなしい。
ずっとライティングと横顔、そして聖歌が美しかった。
幾度も、画面が聖画のそれになる。
現実をまっすぐに捉えようとする瞳も、とても美しかった。
雪とコントラストをなす尼僧服、そして澄んだ瞳が切々と、彼女たちがイノセントな存在であることを訴えていた。