コマミー

エクスペンダブルズ ニューブラッドのコマミーのレビュー・感想・評価

3.7
【最強の消耗品】



少々見る前のハードルを上げすぎてしまった所はあったが、かなり落ち着いたラストであった。

「ロッキー」のスピンオフ「クリード」シリーズでもそうであったが、"スタローン"が総括を務めたり主演を務めた映画の"橋渡し"のようなものが今回の「エクスペンダブルズ」第4作目でもあった気がしたのだ。「未来のアクション」を「古のアクション」からバトンタッチされたような…。特に本作は、"ステイサム"演じる"リー・クリスマス"がメインの物語であったように、比較的若いステイサムにスタローンが背中を押したような一面を私の中では感じた。
本作は、監督の"スコット・ウォー"によれば、本作はシリーズのラストとなる作品らしいが、それでもアクション映画の歴史は紡がれる。これからも、また新しいアクションが作られ、その中には傑作も紛れたりする事だろう。本作には、"次世代のアジアアクションスター"である"トニー・ジャー"と"イコ・ウワイス"が出演している。これもまた私の言う、橋渡しの一部で、とても良い活躍をしていたなと感じた。他にも、今回は前作の「ワールドミッション」同様に、"若い役者"をあえて多めに出演させている。

古の戦士から次世代の戦士に、[最強の消耗品]の称号を明け渡す事を示した作品であり、第1作目のような"過激さ"を増幅させた演出を復活させて、"終わりの始まり"を表現した作品になっていた。

正直、寂しさも残るラストステージであったが、ここまで走り抜けてくれた消耗品軍団たちには心から感謝の意を贈りたい。
だが、スタローンを含め、アクションスターたちの戦いは終わらない。身体がまだ動ける限り…。

そしていつかまた、この勢揃いアクション映画がまた見れる事を願う
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