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人間狩りのimaponのレビュー・感想・評価

人間狩り(1962年製作の映画)
3.6
子供の頃に強盗犯に母親を殺された刑事・長門裕之は正義感暴走で容疑者に対する憎しみが絶えない。恋人は元殺人犯の情婦であった渡辺美佐子だが、渡辺美佐子は自分の過去が本心から赦された事が無い事に苦しんでおり別れ話を持ち出している。
そんな中、憎々しい悪党小沢栄太郎の話から彼の相棒で時効寸前の強盗殺人犯を追うことになる。新米のエリートでサラリーマン刑事とコンビだ。
時間との戦いで熱海から赤羽、町屋と犯人の居場所を捜索、聞き込みをするうちに犯人は再婚し連れ子とともに真面目に暮らし頗る近所の評判が良い事が知れる。
長門裕之の葛藤と恋の行方、追ってが迫る事を知った犯人・大坂四郎が家族に過去を告白謝罪するあたりからの人情話展開と息子・娘の反応とか、なかなか見所多く見せるけれど、刑事三人が張り込み中の喫茶店で犯人逮捕の作戦会議というか正義に関する議論を大声で喚きあうというトンデモ映画でもある。しかも恋人連れだよ。
当時の日暮里、町屋、赤羽の姿が資料的側面からも本作のもう一つの魅力。それは月日が流れてこそ生まれる価値。
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