ばーとん

つむじ風のばーとんのレビュー・感想・評価

つむじ風(1963年製作の映画)
2.0
徳川の末裔を名乗る詐欺師が、口八丁手八丁で周囲を騙くらかして、うまいこと金と女をゲットする。彼の正体は最後まで分からない。いったいどういう過去があって詐欺師やってんだかまったく説明されないし、結婚したところで改心するとも思えない。キャラクターだけがあって人間らしさがついぞ見えない。他の人物もすべてギャグマンガのようなキャラクターだけがあって人格がない(伊藤雄之助など役者の演技が巧いだけに勿体ない)
脚本の都合で人物が動かされてるご都合主義的な印象を受ける映画は(特にコメディでは)多々あるんだけど、この映画は看過できないほど違和感を覚えた。演出が人情ドラマっぽいのもあるけど、渥美清の人間臭い存在感と脚本が合ってないのかも。渥美清には狂気が似合わない。植木等みたいなどこか狂ったキャラだとどんだけご都合主義でも不思議と納得させられるんだけどね。
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