春とヒコーキ土岡哲朗

海底47mの春とヒコーキ土岡哲朗のレビュー・感想・評価

海底47m(2017年製作の映画)
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海底に閉じこまれる恐怖を、完全に疑似体験。

サメ映画かと思ったら、サメ抜きでも怖い状況。サメ映画ってもはやファンタジーだけど、この映画は、自分がこの状況に置かれたら……と想像がしやすいシチュエーションで怖かった。
人間が酸素ボンベを背負って檻に入った状態で海に入り、魚を間近で見るレジャー。その檻が、海底まで落下してしまったら……。サメから身を守るための檻が、人間を海に閉じ込める。

主人公は姉妹。姉は、恋人にフラれた妹を励ますためにぶっとんだレジャーを楽しもうとする。妹は、危険なレジャーにためらうが、元気づけようとしてくれてる姉に付き合う。二人とも、楽しまないと損・楽しんで失恋を忘れないと、という気持ちから、多少の怪しさはスルーしてレジャーに参加してしまう。

海底の檻の中で、救助が来るまで酸素ボンベがもつか、という状況がスリルの多くを占める。下手に動いて酸素がなくなってもよくないし、でも動かないと海上と連絡がとれない。どっちに行っても、失敗したら後悔する。だから一個一個の行動に、「その選択でいいのか!?大丈夫か!?」と緊張しっぱなし。
観ていて、「そうか、海にはこんな怖さもあるのか」とか、「これがこうつながって脱出の手がかりになりそうだ!」と思うところが何度もある。ハラハラしながら「よくできているな~」と何度も思った。