傷心女性がハメを外そうと誘われ、ついて行った結果ヒドい目に遭う。
昨今のホラー・スリラー映画にありがちなテンプレストーリー。
船を出す現地の男たちもどこか不穏な描かれ方をしていて、今回たまたま相手がサメだっただけで、事故が起こらなかったとしてもあとで男たちにドラッグでも打たれて襲われていたんじゃないかと思わせるようなイヤな感じがある。
要するに日常のすぐそばに潜むそういった危険を「男→サメ」「ドラッグ→窒素酔い」とすることで巧みに水中へと変換してみせた映画。
ちょっと前に流行った所謂ソリッドシチュエーションスリラーの流れを汲む作品で全編ほぼ水中。なので何が起こってるのか非常にわかりにくく、展開も限定されてしまう難点があるが、酸素残数を示してサスペンスを煽ったり、安全地帯であるケージを出る必要に迫られるような事件が次々と起こるなど変化をつけて飽きが来ないよう工夫している。
個人的には、窒素酔いによる幻覚のバリエーションがもっと欲しかった気もするが、普通に楽しめた。
