洋燈

海辺のリアの洋燈のレビュー・感想・評価

海辺のリア(2017年製作の映画)
3.7
演劇調の映画だった。そういう映画を初めて見たので、この映画の良し悪しはわたしには判らない。
語気の荒い黒木華と、仲代達矢の演技が好き。

 認知症の父が凄まじい。とてもよく分かる。一度思い込んだことが抜けない、こっちの基準では動いてくれない、怒ると手が付けられない、こちらがどれだけ想っていても伝わらない、話が通じないのがやるせなくて悲しいから苛立っちゃう感じ…

 阿部寛の演技もよかったのだろうけど、わたしは飄々としている阿部寛と、背中で泣く男の方が好きだった。
叫んだり号泣したり、劇的なシーンは強烈なものを一度だけが欲しい。だから、叫ぶ黒木華は好きだけど、途中から緩急がわからなくなってしまった。
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