地球外生命体

マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白の地球外生命体のレビュー・感想・評価

4.0
1年の出稼ぎのつもりで中国に渡った北朝鮮女性の数奇な運命を追ったドキュメンタリー。

監督はフランスと韓国を拠点に映画製作し、これまでに5本の中短編映画がカンヌ国際映画祭に出品され、いま最も注目される新鋭の1人ユン・ジェホ。

10年前に家族のため北朝鮮から中国へと出稼ぎに来た北朝鮮女性B(ベー)。しかし、彼女はだまされて中国の貧しい農村に嫁として売り飛ばされていた。その事実に直面した彼女は、憎んでいた中国の夫と義父母との生活を受け入れ、そこで生きていくために北朝鮮からの脱出を請け負う脱北ブローカーとなることを決意する。そして彼女は北朝鮮に残してきた息子たちの将来を案じ、彼らを脱北させたのち、彼女自身も韓国へと渡る過酷な道を選択する。

一度離れた家族の絆を取り戻すのは困難だったようで、ユン監督いわく「マダム・ベーは現在、ソウルから離れた京畿道(キョンギド)でバーを経営しながら中国と韓国の2つの家族に仕送りを送り、子供たちの成長を見守っている」という。

★2016年モスクワ国際映画祭
ドキュメンタリー作品賞
★2016年チューリッヒ映画祭
国際ドキュメンタリー作品賞
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