向こうのクリスマスカードは日本の年賀状なんだな…「年賀状はお早めに」と読み直せば毎年年末に聞くワードです。
ノーマン・マクラレンがカナダ郵政庁に依頼され、カナダNFBのアニメ部に就任してから初めて製作したCMフィルム。今作もフィルムに直接描いたダイレクトペインティングながら、背景を別に重ねているので他のダイレクトペインティングとはちょっと違う雰囲気がありますね。
音楽はベニー・グッドマン演奏のジングルベル。お洒落なカナダ郵政庁。
戦前からCMのフィルムはあって(映画館で映画や映像ニュースの合間に流れていた)、特にアニメーションは昔からCMとの親和性が高いんですよね。世界初の長編アニメを作った影絵アニメの母ロッテ・ライニガーが「マルケスの秘密」という美しい影絵の短編アニメーションを100年前に残していますが、実はこれニベアクリームのCMという…100年前に既に広告とアニメーションの親和性を見抜いていたニベアの広報担当者はエラい。
そんな訳で、カナダ郵政庁がマクラレンにCMを頼むのも突飛な事ではない。名CMは今見ても面白いし、その訴求力に感心します。
このクリスマスカードを年賀状とみなすと、きっと向こうも実は面倒臭い恒例行事なのでは…とも思う。でも今作を観れば、年賀状を出すことの楽しさを思い出させてくれますね。