Hideko

転校生のHidekoのレビュー・感想・評価

転校生(2015年製作の映画)
4.5
原題: Le Nouveau

あー、わかるー!転校の経験がある自分には、懐かしさと古傷を引っ掻かれるような痛みが同時に襲ってきました。

人間は成長と共に地域差ができていくけれども、中学生ではまだ共通点が多いですね。週末のパーティーの習慣などは日本には殆ど無いですが誕生パーティーに呼ぶ、呼ばれないなど、どこの国も同じなのだな、と。

転校生である主人公ブノワ。なかなか新しい学校に馴染めずうなだれて帰宅する毎日ですが、家に無職の伯父さんがいてよかった(笑)帰宅時に独りで過ごさねばならなかったらきっともっと思い詰めていたかも。この伯父さんが「イケてない」ブノワたちを温かく見守ってくれます。

学校時代にどのような経験があるか。転校の経験者、クラスの人気者、いじめっ子、いじめられっ子、傍観者。社会人となった人にとってはどのような職場環境なのか。鑑賞する人によって込み上げて来るものは様々でしょう。

この作品を観て一番思うことは、辛い環境にある人たちに、負けないで欲しいということです。複雑化していく現代社会に於いて、心折れそうになることもしばしばですが、ブノワたちの姿を見て!自分にも言い聞かせています。

「マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル」によりオンライン鑑賞しましたが、iTunesやAmazonプライム・ビデオなどVODでの鑑賞も可能ですので(2017/03/05現在)興味のある方は是非。
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