ic

サマーフィーリングのicのネタバレレビュー・内容・結末

サマーフィーリング(2016年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

大事な人が急に倒れるって、想像しただけで辛い。そしてその彼女の表情や、淡々とした日常がこちら側を引きこむ。死ぬ前、彼女は幸せだったのだろうか?存分に生きたのか?

一方で、残された方の感情。何かに縋りたくなる、どうしよもない、埋めようのないぽっかりとあいた穴。当たり前だったからこそ、いないことを受け入れるのに時間がかかる。
彼女と近しく同じ境遇と曇りなく寄り添い合えるのはたった数人だろう。同じ立場として、共感しあえる。それが、恋愛なのかどうかもわからないけど寂しを共有できる。妹に彼女の姿を重ねる切なさ。

妹。身の回りで誰かが亡くなった時に身の回りを整理したくなる気持ちもすごくわかる。自分に足りなかったこととか、この人と一緒にいても、違うなと思う瞬間。

そんな風に、主人公がシーンごとにきっちりふんわりと変わるのが面白い。セリフでなく、(言葉は少ないかも)ニュアンスや細かな演技が素晴らしく、その明快じゃないことこそ、リアリティーのように感じる。思ってることと言ってることって違ったりするし。
恋愛の曖昧さとかもすごい良かった。好きと嫌いの両極端でなく、よくわからないけど安心するとか惹かれるとか、あるし。心地良さとか。
その、繊細な部分が見事に描かれていた気がする。

あとは、突然でてきたマックデマルコにびっくりした。
ic

ic