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肉体と火山のmのレビュー・感想・評価

肉体と火山(2015年製作の映画)
5.0
短い物語の中でロラの気持ちや気持ちの変化が大袈裟でなく繊細に描かれていてとても良かった。ポテトを食べるではなくケチャップに付けて何かをもて余している様子や、リゾットの米粒をお皿の端に並べて少し笑みを浮かべるところ、心臓に病気があるから色々と制限された生活。父子家庭で一人っ子でそういう淋しさや孤独を自分なりに楽しみや支えを見つけてやり過ごす毎日。自分も両親が離婚してから一人っ子の母子家庭だったので、そういうの凄く分かるなあと思った。あの男の子は本当に昔の記憶なのか、妄想だったのだろうか。
一人の先生の絵を描いて欲しいと言う言葉に何か解放されて希望というと安っぽいが好きに生きようというのが見えた。お父さんに「パパ、カッコいいわ」と言うシーンがとても良い。少女が大人に見えた。そしてラストの疾走が凄く綺麗だった。心臓に疾患のあるロラの疾走。死ぬかもしれないのに。このラストがロラの決意だったのだろう。
凄く好きな作品だった。
ロラがヤギの赤ちゃんにミルクをあげてるシーンとても可愛かったな。
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