ねこまるキャット

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリーのねこまるキャットのレビュー・感想・評価

3.5
『死者』×『死後』
一軒家に住む夫婦、夫が突然事故死し、未亡人となった妻。その妻を見守る地縛霊となった夫のお話。

結論から言うと、人物背景を描くドラマパートが"5分"ぐらいしかないので、死者にも未亡人にも、感情移入する事が難しかったです。

未亡人が、泣きながら無言でパイを食べる映像を
"4分"ぐらい見させられますが、感情移入する情報がゼロなので、心境を考察する気になれず。

まぁこのシーンの意味は、見てる側も霊目線で鑑賞する映画ですよ、という事を伝えるためのものなんでしょうが、それにしても長い…。

魂、死者を描く場合、大体生前の姿でそのまま演じますが、今作は布を被っただけ。
B級感出ますが、そこは新鮮で良かったです。

霊は喋る事はありません。
霊がというより、作中に台詞はほとんどありません。
"ショートムービーを長編化"したような映画。

画面比率はほぼ正方形で、角が丸い少し珍しい形。
霊の狭まってる視野を表現したんでしょうか。

定点映像が多く、何もせず、ただただ見守る"地縛霊と同じ目線"で映画は進行していきます。

時間が結構飛んだりするので、少し困惑するかもしれません。
ドラマ的なものを期待して見ると、寝落ちするかと思うので注意。

世にも奇妙な物語を見るぐらいのスタンスが良いかと。
未鑑賞で興味があれば是非。