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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリーのnamのレビュー・感想・評価

3.8
これまでの映画やTVや怪談話だったりで
人々の中にある"幽霊像"みたいなものがあるから
わざわざセリフとか言葉で説明しなくとも
こういうことかなって思わせて魅せる不思議な映画だった。
わかりやすい幽霊!って感じのイメージと
そこにいる人間のような存在感の融合。
表情も声もなくても感情が伝わる。

ルーニーマーラがひたすらパイを頬張るシーンがとても印象的だった。
日常をリアルにかったるいくらいに
はやくここから抜け出したいってくらい見せる長回しと
時間経過が飛びすぎてあっけないような映画の中での尺のバランスが絶妙。

幽霊になる瞬間とか幽霊との会話とか可愛いんだよな。あと家というかその土地に宿るみたいな、そういう情緒も良かったし
自分でも気づかんくらいに幽霊目線で引き込まれていたからなのか、トレーラーが家を壊す瞬間のが幽霊云々より怖かった。
怨念とか、所謂「怖い話」があった訳じゃなくて
突然この世を去ってしまうと
こういう風に怨念というようなものに変わっていくのかもしれないな、幽霊ってそういうことかもしれないななんて思って
監督、一度幽霊になったことあるんですか?ってなくらい、自分の中に入ってくる幽霊だった。
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