名作『ゴースト ニューヨークの幻』みたいな恋愛映画を期待すると肩透かし喰らうので注意。
本作は田舎の一軒家で暮らす夫婦の夫が突如交通事故で亡くなり、なんと亡くなった夫がシーツ被ったまま天国に行かず家に帰ってきてしまうんですね。なんでアカデミー賞受賞俳優のケイシー・アフレックがずっとシーツ被ってます。どんな贅沢な使い方やねん！と（笑）
ただ話自体は物凄く深いです。この手の映画としては珍しく、夫に先立たれた妻に焦点をあてるのではなく、シーツ被った変態に焦点があたるんですね。すみません、変態とは失言でした。
所謂輪廻転生的なメッセージ性も含んでるのかなと。これ映画の撮り方が凄くて、シーツ被った幽霊はずっと妻を見守ってるんですけど、同じ場面でも幽霊は微動だにせずずっと同じところを見続けるんですけど、妻が出かける場面が服を変えて繰り返し流れるんですね。ほかにも同じような映し方してるところあるんですけど、これがあまりにも自然で見惚れてしまいました。
で、妻は家から出て行き、残された幽霊はそれから新しい家族が引っ越してたりとその後の歴史をずっと延々と見守りながら、ときにはポルターガイスト現象を起こしながら過ごしていきます。他にも凄い語りたい場面色々あるんですが、気になる方は是非映画館で！
もう一度言いますが、恋愛映画でもホラー映画でもありません。映画情報サイトにはファンタジードラマと書いてありましたね。
テーマとしては、愛と歴史と未練。死んだ者は何を観て、何を感じるのか。そんなところです。
あと、やはりルーニー・マーラは美しすぎて見飽きませんね。眼福でした。
※自身の他アプリに投稿した過去レビューを転載
