佐藤克巳

赤い波止場の佐藤克巳のレビュー・感想・評価

赤い波止場(1958年製作の映画)
5.0
石原裕次郎のアウトロー路線の最高峰に位置する舛田利雄監督の傑作。北原三枝がいる病院で窓越しにハーモニカの音色に癒され自首するラストまで、港街神戸のハイカラな雰囲気も最高の、ハイセンス抜群の裕次郎がやくざの悲哀を描いて、文句無しの映画の中の映画。大坂志郎、中原早苗は一世一代の名助演だし、新人清水まゆみのフレッシュさ、岡田真澄が粋だし、北原三枝は最高に美しい。
1958年は、「陽のあたる坂道」「絶唱」以下力作目白押しの日活映画最高の年。映画館内の盛り上がりは凄まじかった朧げな記憶が残る。
佐藤克巳

佐藤克巳