映画版よりもこちらの方がブロードウェイ上演時の構成に近そうなので、見比べてみることをおすすめします。
とてもよくできた脚本だと思います。冒頭の3組の親子の歌や、リンクとトレーシーの脱獄ラブソングにペニーとシーウィードの逃避行を重ねる演出の巧みさ、映画にはなかったように思うドッジボールのシークエンス、全編通してのリンクとトレーシーの恋の成り行きなど、映画ではぼやけてよくわからなかったポイントが明快に理解できます。俳優陣のレベルもすごく高い。アンバーもフォン・タッセル夫人も観客が愛せる役になっているのがすごい。
意地悪な女の子をイキイキと演じてなおかつ嫌われすぎない一線で踏みとどまっているダヴ・キャメロンの演技力と歌唱力に驚きました。すごくあたまのいい役者さんだと思います。
