チサトウガラシ

血のお茶と紅い鎖のチサトウガラシのネタバレレビュー・内容・結末

血のお茶と紅い鎖(2006年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

終始無音の映画だと知らずに鑑賞しましたが、無音でも飽きることなく見れました。

内容はホラーでおどき話要素もあるダークファンタジーと言えば良いのか、良い意味で一言でジャンルを良い表すことが出来ないのが魅力的だなと思いました。

ヤン・シュヴァンクマイエル監督の映画【LUNACY】で生肉が踊るシーンを彷彿とさせるような独特な作品なので決して万人受けはしないですが、
ティム・バートン監督の作品や世界観が好きな方はきっとお好きな作品だと思います。

私は虫が苦手なので最初の実写シーンでケーキから虫が出てくる所は目を伏せたくなりましたが、
ケーキの見た目がとても可愛らしいのとダークファンタジーな世界観や人形達の表情や仕草の1つ1つが可愛らしくて見て良かったなと思える作品です。

セリフが無い作品なので見る人によって捉え方が様々な所も素敵だなと思いました。

人形を強奪する貴族側は強引ではありますが、貴族側も素朴な生き物達も人形や人形から産まれた鳥を心から愛でているのが分かって

最終的に千切れた人形の手足を貴族側に渡してあげるシーンの素朴な生き物達の優しさにホッコリしました。

勝手な解釈ですが、人面鳥が青い鳥という所も幸せの青い鳥ということなのかなと…♪

私的にフフッとなったシーンは、そもそもスローペースで歩く亀を馬代わりにしてるのが可愛くて更に亀に2人乗りする鼠達がシュールで好きな場面でした^⁠_⁠^

鼠が膝の上に人形を置いて自分の手に人形の手をくくり付けて一緒に過ごす所も愛おしい感じが伝わってきて良かったポイントです。
チサトウガラシ

チサトウガラシ