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血のお茶と紅い鎖のmのレビュー・感想・評価

血のお茶と紅い鎖(2006年製作の映画)
2.5
宗教的な意味合いを感じさせるが、それ以上につまらなさを体感する作品。
もっとダークさを散りばめても良かったのでは?

完全にヤン・シュヴァンクマイエル監督作品だと思って観てしまった。
違う監督だった……。
OPとEDの不気味さが好きで観始めたが、間延びしていてかなり退屈だった。

ある女を巡り、違う種の人間(今作は動物)が争うストーリー。
その中に、愛や悲しみを付け加えられているように思える。
ヤン・シュヴァンクマイエル監督の『アリス』のようにどこかアングラな雰囲気を醸し出しているが、ストーリーは至って平凡。

キリストが貼り付けにされたような格好の女。
不条理な取り引き、生命を扱う残酷さ、などひとつひとつの展開は面白く、深読みしてしまう。
が、とにかくテンポが悪い。

ストップモーションの今作。
チープな雰囲気が味だと思うが、それが今作は活かされていない。
歩く描写が多いが、それに魅せらない。
「……なげぇ」と思ってしまった。
長いといえば意味深なお茶会。
血を飲みながら真っ白なカードで遊ぶネズミたちのシーンがとにかく長い。
ここのシーンはオシャレなんだけど、ひたすらに長い!笑
長い、長い、間延びがヤバイ笑

宗教的でとても意味深だけれど、終わったあと「私はなにを観たの?」と思ってしまった。
今、感想を書きながらも観た記憶がない。

ヤン・シュヴァンクマイエル監督の偉大さを実感できる作品。
皮肉にも。

ストーリー : ★★☆☆☆
映像 : ★★★☆☆(OPとEDに)
設定 : ★★☆☆☆
メッセージ性 : ☆☆☆☆☆
感情移入・共感 : ☆☆☆☆☆
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