無学

さらば愛しきアウトローの無学のレビュー・感想・評価

さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)
4.5
待ちわびたよ。
先日の忘れ物も含めて有り難う
川越スカラ座さま。

「狼よさらば」ブロンソン
「タクシー・ドライバー」デ・ニーロ
「グラン・トリノ」イーストウッド…

人差し指で撃ち抜く彼らの不敵な仕草は
皆、緩慢にして鋭く、破壊力ある色気を放つ。

その見えない弾丸には
自信、覚悟、嘲り、畏敬、諦念
すべてが込められたような気高さを感じる。

今さらのそのシューティングポーズは
人差し指に何の信念も込めていなければダッサイだけ。

レッドフォードが見せたそのアクションは必然であり、頂点。

16度の脱獄シーンが、古今東西、虚実さまざまのあらゆるエスケープヒーローの集約のようで、芸術の域として見せてくれる。

パピヨンとドガ
アルカトラズのフランク
破獄の白鳥由栄
ショーシャンクのアンディ
明日はどっちだ?矢吹丈。

野性的に抗う彼らと、タッカーのモチベーションとは、やや違うだろうはずなのに
詩的な年表を見た思いだ。


そして、優男タッカーおいらくの恋。

気付いてしまったときのジュエルに代わり、笛吹ケトルがすすり泣いていたが、
またもや捕まり、今度ばかりは
and he did …やれやれ
っておい!

タッカーよ。
塀の外の懲りないイケメン。
無学

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