このレビューはネタバレを含みます
まず、わたしもドントブリーズと勘違いをし、
キャッチコピーは本当にひどいと思う。
日本の映画ポスターのダサさと幅のなさに通じる。
それはさておき映画の中身は、ほぼ少年の自宅かカメラ越しの老人の家であるにも関わらず、飽きさせずに不安や恐怖心を煽る演出、
小出しにされる気になる情報と伏線、
見事な演技力のメイン3人、
と中々いい作品だったように思う。
グレイニーの秘密や心情は分かりやすく丁寧に描いてあり、警官に｢本当に女性の声だったのか？｣と確認するシーンや合間に挿入される回想シーンでどれだけ妻を愛していたのか垣間見えて、彼の最後のシーンは思い返すととても切ない。(初見ではドキドキする場面だけど)
最後のベルで遂に孤独と決別し、妻の元へ呼ばれてしまった。
一方で叩かれてそうな感のあるイーサンは、ラストシーンの表情がとても上手い。
少年であるが故に、父を奪った(と思い込んでしまった)グレイニーへの思いは如何ほどだったのだろう。
また、彼の若さゆえの承認欲求がこのような多くの物を失った形で満たされるのは二重の意味でバッドエンドだなと思う。
良かった。
