mitakosama

映画 くまのがっこう〜パティシエ・ジャッキーとおひさまのスイーツ〜のmitakosamaのレビュー・感想・評価

3.1
くまのがっこう2作目。だが7年のブランクがありアニメーションのスタイルも変更して仕切り直した感じ。
個人的には絵本ぽさを表現した2010年版のスタイルの方が好みだな。

今作では前作の様な水彩風タッチも辞め、普通の3DCGのセルシェーディング。いわゆるスタンダードなアニメっぽい作りになって、カット割りとかも逆に凝ったものになった。また口を開けて笑ったりの表情が豊かになった事や、声優を使っている事などが大きな変化だ。

話は、お菓子を独り占めしたいジャッキーが家を出てケーキ屋に弟子入り。ケーキ作りを始めるが、そこに店を買い取ろうとする親戚が現れる。ケーキコンテストで店の存続を賭けるが、おーなーのお婆さんが倒れてしまう。
ジャッキーとミンディは力を合わせて“ひまわりの様なみんなが笑顔になれるケーキ”を作る。

割とステレオタイプな悪役が出て来たり、よりアニメ感を強く押し出した印象。
好みにもよるが良かった点もある。例えばジャッキーの11人の兄達の助っ人ッぷりが良い。この兄弟は幼い妹に取っての“お兄ちゃん萌え”に他ならない。しかも11人いるのだ。おそ松さんの比じゃないぜ。児童向き絵本の体裁を取りながら、こういう萌えポイントがあり、今作の方がその色合いは強調されている。

ただやっぱり前作の方が好みだ。その最大の理由がジャッキー等くまの頭の“縫い目”だ。このヌイグルミ感を現す記号の絶対的なファンシーさが今作には不足していると断言できる。

どっちにしろシリーズ化を見越して制作したなら、ちゃんと責任もって連続して作品を発表して欲しい。
mitakosama

mitakosama