風来坊

沈黙の激戦の風来坊のレビュー・感想・評価

沈黙の激戦(2016年製作の映画)
3.0
元政府諜報員の男が仲間と共にイスラム過激派とメキシコの麻薬カルテルの同盟を阻止するために戦いを挑む姿を描いたアクション映画。

監督は最早セガールの専属と言ってもいいようなキオニ・ワックスマン。俯瞰映像と街の名前ドーンという無駄な演出が光る…。冒頭セガール演じる主人公が麻薬カルテルの大物を倒したと語られますが、暗い合成映像にセガールが銃を構えているだけという低予算が切な過ぎる演出…。とりあえず美女をあてがえば仕事してくれるというセガールの特性を分かっているのは伊達に何回もコンビを組んでませんね。

共演の一人はラッセル・ウォンで個人的には「ロミオマストダイ」の悪役の印象が強い。アクションが出来る人でアクションシーンも勿論ありますが、なぜドローン操縦のプロというオタッキーな役なのか謎だし合ってない…。セガールは合気道仕込みの手技は相変わらず健在。アクションシーンとパターンは少ないですが満足は出来ます。

ストーリーはイスラム過激派とメキシコ麻薬カルテルの同盟という規模の大きい話なのに、敵の数が少なく展開も小さく話の大きさに合っていません。イスラム過激派のボスと麻薬カルテルのボスがそんな簡単な罠も見破れないのかという合点がいかないところも多々あります…。グッと云うような盛り上がり所がないのも満点。派手さは無いがアクションシーンはまあまあの迫力で、セガールだけでなく仲間2人にそれぞれちゃんと見せ場があるのは良かったです。

セガール映画にしては珍しくエンディングにNGシーンがあって面白い。セガール好き限定ではありますけど、まあまあ楽しめた映画でした。
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