エイプリル

泥棒役者のエイプリルのネタバレレビュー・内容・結末

泥棒役者(2017年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

初めの30分とそれ以降ではかなり異なる展開になっています。初めだけ見て合わないなと思って視聴をやめてしまうのは勿体無いです。逆に初めのようなコント映画を期待して見ると肩透かしを食うかもしれません。
作品のテーマとしては、人生から逃げない人と逃げ続ける人の対比が扱われています。主人公たち4人の第一印象は人間的にめちゃくちゃで到底好きになれないタイプだと思うのですが、彼らに共通しているのは不器用でも自分の人生から逃げないでいるということです。一方で主人公の過去の相棒は逃げっぱなしの人生です。物語の結末が主人公たち4人と彼の間で大きな差が出たことは非常に象徴的でした。
劇中のほとんどは前園先生の自宅なのですが、これ良い閉塞感を生んでいて良かったです。主人公のはじめと轟が家から出る場面の開放感は、彼らの人生を縛っていたものからの解放とリンクしていて、見ていて非常に気持ち良かったです。
最後に一点だけ良かったと思うのは、エンディングのスタッフロールの後ではなく、合間に後日談を挿入するという演出でした。ベタな演出かもしれませんが、この演出のおかげで視聴後に強い余韻を残してくれます。
いまいちテーマも内容も事前には分かりにくい映画だと思っていましたが見て良かったです。主演の丸山さんの演技もアイドルとは思えないくらい良かったです。
エイプリル

エイプリル