明石です

羅生門の明石ですのレビュー・感想・評価

羅生門(1950年製作の映画)
4.4
芥川の有名な『羅生門』と『藪の中』をリミックスした黒沢明オリジナルの作品。大学生の頃何かの講義で見て以来、記憶をなくしての鑑賞でした。藪の中で起こった殺人事件、関係者全員が異なる証言をしていて、しかも、全員が自分に不利な証言をしているという摩訶不思議なストーリー。序盤に大写しで映る門のカット以外ほとんど全編『藪の中』で、これがどう羅生門に繋がるのだろうと思い見ていたら、、まさか!

三船敏郎の演技はいささか大仰でわざとらしく、正直なところかなり気になった。アメリカかどこかの俳優が「私たちはこういう演技をしないよう努力しているんだけどなあ」とボヤいてたというのをどこかで読んだことがある。しかし何ぞ、これぞ日本の娯楽映画ぞ。

—好きな台詞
「女は何もかもを捨てて気狂いになれる男のものなんだ。女を腰の帯にできる男のものなんだ(ファムファタールの言葉)」
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