Azuki

羅生門のAzukiのレビュー・感想・評価

羅生門(1950年製作の映画)
2.7
「平安寝取られ物語」
これほどまでに、男女の心境を
深く、美しく、醜く表現し、この時代に
映像に落とし込んだ黒澤監督は、
やはり、レジェンドだわー!

話は、三者三様の視点で事件の真相が
語られるんだけど、そのストーリーよりは
男女の感情の演技と迫力が見どころ!

恥ずかしながら、初、
羅生門!

【キラーショット】
憎悪と、さげすんだ、夫の瞳!
寝取られた後の嫁を見る夫がすごい!
寝取られだことで妻としての価値が
大暴落!まるで、用無しのビッチ扱い!
そんな、感情を見事に表現!

イタコの夫の憑依!
マジでトリッキーだわ!
ここで、イタコがきて死んだ旦那の
口寄せをするなんて!


【テクニカルメモ】
画!
絵ジカラがすごい!
なんだろうねー、
モノクロのハイコンだけじゃない
迫力がある!

豪雨!
黒澤監督は好んで、雨、風、光、などの
動きの読めない自然現象系のマテリアルを
好んで入れ込んだらしいが、
今回もばっちり入っとる!
後半のクライマックスでは、
小雨に変化し物語りの絶妙なトーンを
作ってるわー!

音楽!
なんか、
動きと感情にばっちりシンクロ
させたような音楽。
ややコミカル。
Azuki

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