サプライズ

羅生門のサプライズのレビュー・感想・評価

羅生門(1950年製作の映画)
3.5
自分をよく見せたいが為に。

映画ファンを名乗っときながら、黒澤明監督の作品はこれが初めて。まず一発目はこの映画だろうとチョイス。そもそも、芥川龍之介の「藪の中」が個人的に全く好きじゃないというのもあるが、ストーリーに抱く感想は微妙の一言。しかしながら、複数の登場人物が1つの出来事について語る、言わば〈羅生門スタイル〉を確立した功績はデカい。作品の構成で言えば、歴史に残る名作だ。

皆して絶賛している映画を、無理して好評するのはしたくないのでハッキリ言うが、とても面白いと言える作品では無い。確かに、登場人物がそれぞれ自分をよく見せるために話を偽り、同じ事件なのに食い違っているという展開は見応えがあるが、短い割に1個1個のシーンが長くて、よく言えばリアリティがあるのかもしれないけど、後半は特に退屈だった。ゲラゲラと笑ってばっかりだし。
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