ほーく

羅生門のほーくのネタバレレビュー・内容・結末

羅生門(1950年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

藪の中で起きたひとつの殺人。
殺された男とその妻、盗人の多襄丸。
検非違使に対し異なる証言を行う三者。
そして、一連の事件を目撃していた木こりが真実を明かした時、人間のエゴを目の当たりにする…。

下忍はこんな言葉を言いました。
“いったい正しい人間なんているのかい、みんな自分でそう思っているだけじゃないのか。人間って奴は都合の悪いことを忘れ、都合のいいことをほんとうと思っている。そのほうが、楽だからな。”

嘘か誠か。正義か悪か。何を信じるか。
物事の一部しか見ることのできない私たちには、誰にも”正しい”判断はできないのでしょうか…。

それでも、旅法師の言うように、たとえエゴや偽善であったとしても、何かを、誰かを信じて、私たちは人生を歩んでいくしかない。

そんな人間の世の儚さが映し出された作品でした…。

1.ストーリー:4
2.構成:4
3.喜怒哀楽:3
4.映像や音楽:4
5.演出:4
※加点項目:
印象的なセリフや場面:+0.1点
ほーく

ほーく