漆黒堂本舗

ドント・ノック・トワイスの漆黒堂本舗のネタバレレビュー・内容・結末

ドント・ノック・トワイス(2016年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

やっちゃダメって言われてるのに余計なことしてとんでもない目に遭ってしまう家族のお話し。母と娘が愛と信頼を取り戻す話にみせかけた自己責任系ホラーで、割と面白かった。
中盤、家を脱出しようとした娘を見えない何かが異界へ引きずり込もうとするシーンがあったんですが、30年くらい前に私も似たような体験があって驚きました。当時赤ちゃんだった息子を抱いてウトウトしていたら、足元の壁に突然大穴が開き、ジェット気流みたいに物凄い風がそこへ引きずり込もうとしたんです。
両手で息子を抱きしめ、穴の縁に足を掛け「呑み込まれてたまるかー!!」って必死に抗いましたよ。ドア一枚隔てた隣室にはダンナがいて私は必死で叫んでたのにまったく聞こえなかったんですって。勿論調べたらどこにも穴などなくて…レアな体験を映像化してもらった感じで俄然親近感が湧きました。
さて本題に戻って(笑)
娘が母親の家に身を寄せた夜「ドアを閉めないで」と言うシーンがありました。なかなか奥深い台詞なのに母親は物質的な事だと理解して大丈夫と言う…ああ、分かり合えない親子なんだなと思わせるひとコマ。そしてアレコレあって、母親もいよいよあのドアをノックする羽目に。ああしなければ娘が置かれた世界を理解できないのだから、いつも対応を誤ってきた彼女にしては正しい選択だったのでしょうね。ただ、いつの間にか魔女の手先にされ操られてる事に気付かない母親のせいであのドアをノックさせられた刑事さんがお気の毒。ついでに、何もしてないのに殺された旦那さんも不憫なことで。

やっちゃダメって言われてることは絶対にやっちゃダメ。特に都市伝説系のやっちゃダメはホントにやっちゃダメです。例えば〈ひとりかくれんぼ〉とか〈深夜の合わせ鏡〉 とか〈異世界エレベーター〉とかetc.
私のように、何もしてないのに異界へのドアを叩いてしまう事もありますからね。