隔離された妊婦の少女たち。
その施設の中は照明も何処となく薄暗く感じられて、その密閉感が息苦しさを加速させる。
施設を支配する側の医師や大人の姿はほとんどなく、少女たちにクローズアップされている。赤裸々にガールズトークを繰り広げる姿は「もう失うものは何もない」とでも言うかのように、捻くれ吹っ切れたようにも見える。
母性が芽生えてしまった少女たちの苦しみは、相当なものだろうと思う。
苦しみ、命を削りながらお腹で育んだ我が子。
中絶が許されない時代のフランスが舞台。状況は違うけど、以前耳にしたペットショップの闇に少し似た残酷さを感じる。