ビーチフラッグをただ掴めばいい。
ただそれだけで道が開けるから。
抑圧されたイランの女性の苦悩を可愛らしいアニメーションで表現したショートフイルム。
はじめに描かれたちょっと不気味な映像がこの物語のメタファーとなっていたとは・・・
大会に向けてビーチフラッグを浜辺の隅で練習する女子たち。
そこに、足の長い新人が加わる。
女はよく働き、控え目に親の言うことを聞いて、そして若くして親の言う通りの場所へ結婚しなければいけない。
やりたいこと？生きがい？
そんなものあるわけないじゃん。
女のくせに何を言うんだ！
羽ばたきたい若い女たちの翼の羽を全部剥いでも、羽ばたきたいその想いまでを抜き取ることは出来ないのにさ。
ちょっと北欧風の柔らかい色使いのかわいいタッチに、イランのエキゾチックな音楽が独特な作品。
今もなお根強く残る中東の女性軽視をビーチフラッグという、スポ根的なテーマに載せてとても分かりやすく訴えてきた良作です。
