おなべ

SING/シング:ネクストステージのおなべのレビュー・感想・評価

3.8
◉満を持して字幕版鑑賞。最強のエンタメを目の当たりにして、久々に映画館で震えた(泣きながら劇場を後にしたのはここだけの話)。

◉ニュー・ムーン劇場の支配人バスター・ムーンは、エンタメの聖地”レッドショア・シティ”への進出を夢見て、劇場の仲間と共にオーディションに挑むことに。しかし、期待に胸を膨らましたムーンらの前に、予想だにしない多くの困難が待ち受けていた...。

◉最高の音楽×映像体験に酔い痴れる。伝説級のミュージシャンらが紡ぐ往年の楽曲に彩られた、未だかつてない特別なリミックス・ミュージックアルバムを堪能した。また、豪華声優陣による力強く透き通るような歌声に、物語のテーマ性が加味されて感動も一入。さらに、さすが「イルミネーション」といったところか、豊かなキャラデザインと臨場感と迫力に富んだ自由で刺激的な映像表現に魅せられ、総じて 観終えた後に日常の疲れや悩みが吹き飛ぶような充実感を味わえる、笑いあり涙あり感動ありの圧巻のステージだった。

◉本作に登場する個性的なキャラクターらには、それぞれにバックグラウンドがあり、不安やコンプレックスに立ち向かっていく様が映し出される。各々が抱える悩みに葛藤しながらも、歌や音楽・信じられる仲間と共に困難を乗り越えていく姿にグッときた。











【以下ネタバレ含む】











◉《タロン・エガートン》扮するジョニー &《レティーシャ・ライト》扮するヌーシー、《ホールジー》扮するポーシャ、《スカヨハ》扮するアッシュ &《ボノ》扮するクレイ、《エルトン・ジョン》の楽曲...彼ら彼女らの歌声は、特に高評価。

◉多様性を尊重する動物世界で、圧倒的な権力を振りかざす暴力に対し、仲間との絆や夢、歌やエンタメの力で立ち向かう構図。人間社会の縮図が見て取れて、人類普遍の真理に通ずるものがあった。願わくばディズニー・ピクサー・イルミネーション作品に関しては、映画教育の一環として全国の小中学校で採用してほしい。
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