コザカナカルシウム

ろくでなしのコザカナカルシウムのレビュー・感想・評価

ろくでなし(2017年製作の映画)
3.0
東京の夜の街の哀しさと煌めき―
クラブ従業員の優子に惚れた一真が、優子のために殴って殺して逮捕される話
話はシンプルなんだけど、合間に映し出される東京の街が眩しい映画だった

主役よりサイドストーリーの渋川清彦がかっこよかった。
悪代官ばりの大和田獏が一真を殺したくないと躊躇している手下を撃とうとした瞬間、大和田獏の背後から一点の狂いもなく渋川の銃が獏を撃つ。「最後は自分にやらせてくれ」と頼む一真の体を支えて、獏にとどめの一発を撃たせる。
「ろくでなし」とは大和田獏みたいな自分中心で義理や人情がない人ではなく、思いがあるけど不器用な人のことをいうんだなぁと思った映画だった。

大和田獏が、ホテルの一室に優子を連れてきて金を払ってやろうとするシーンがよかった。服を脱ぐように命令するが、ブラは外すなといい、ピンクのロリータ服を着せる。手首に付けていた飾りを、ここではないと二の腕までたくし上げる獏。あのエロ親父の顔がとてもよかった。