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サスペリアのtntnのレビュー・感想・評価

サスペリア(2018年製作の映画)
3.9
アルジェント版のエッセンスを引き継ぎ、独自の解釈を加えれば良いだけのはずのリメイク企画において、1970年代後半の西ドイツの世相までも完璧に再現したくなっちゃうグァダニーノは、欲張りな映画オタクって感じで可愛い。
違う場所にいるはずの人物たちが、魔力によって動きがシンクロしてしまうという展開を、ノリノリの編集で見せるのも楽しい。
肉体を自ら変容させるテーマは、君の名前〜、ボーンズアンドオールにも一貫。
ファスビンダーを最近やたら見てるからか、オマージュを感じる場面も沢山見出したけど、一つ発見だった点としてはフィルムとデジタルの画面は決定的に違うということ。
デジタルは、微細な色の変化を出せるから「全体的に暗いけどカラフル」ができるけど、フィルムはパキッと色や明暗のコントラストが出る。カメラワークや使われる小道具や全く同じでも、画面が違うから違うものを見ていると感じる。
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