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サスペリアのKSatのレビュー・感想・評価

サスペリア(2018年製作の映画)
3.1
うーん、サヨムプー・ムックディプロームの撮影は悪くないし、ピナ・バウシュみたいなティルダ・スウィントンもまあ頑張ってたし、アンゲラ・ウィンクラーも相変わらず雰囲気あって良かった。戦後ドイツの薄気味悪い不安な雰囲気は確かに伝わったけど、長すぎるんよなあ。。。

元々は一時間半だったオカルト魔女映画に、バーダー・マインホフやメノナイト、さらにはホロコーストのトラウマまで、あらゆるテーマをチマチマと足して2時間半に伸ばすのは、なんか映画の作り方としてどうなのか。テンポも悪すぎるし、もうこれは「サスペリア」である必要ないし、何が言いたいのかわからなくなってないか?

クライマックスの大殺戮の場面とかも、なんかなあ、、、何が何だかわからないし、「どう?エグいでしょ?」感が強くて冷めてしまった。

あと、時折見られる神経症的なカット割や突然のズームは何なのよ。ティルダ・スウィントンが初めてダコタ・ジョンソンの前に現れる時のズームとか、もう笑ってしまうわな。

まあ、ジェシカ・ハーパーの登場場面とか、切ないラストに向かって物語の主観が誰なのか曖昧になっていって観る人に当事者意識を持たせるような感じとか、良いところもあるけれどね。
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