NOBU

彼女がその名を知らない鳥たちのNOBUのレビュー・感想・評価

2.0
蒼井優の演技も素晴らしく、関西弁も不自然なく日常会話で使う口語を台詞として見事に駆使しているところに彼女のプロ意識が現れている。
阿部サダヲも本当に素晴らしい。
関西人からすれば、ロケに使われる街並みや風景もしっくりとくるのではないだろうか。
しかし、この映画の問題はクライマックス。終盤で見事に失速してしまっている。
最初のツカミはよく、始まりから観客を食いつかせるが、その期待を終盤でぶち壊している。何よりもいけないのが、その映画のメッセージを阿部サダヲ演じる佐野陣治の言葉に全てを託してしまったのがいけない。本来、映画のメッセージは映像とアクションで伝えなくてはいけないのに、オチが不十分すぎるが故に、台詞で処理してしまっているところである。原作を読んでいないから判らないが、映画化する上ではやはり使ってはいけないオチである様に思う。
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