カズザク17

彼女がその名を知らない鳥たちのカズザク17のレビュー・感想・評価

3.0
人は誰でも、表の顔と裏の顔を持っている。優しいと思っていた人が、本当は思いやりのない自己中の人たったり、その逆だったり…。豪快だと思っていた人が、本当は女々しい人だったり、その逆だったり…。この映画の登場人物は皆、表の顔と裏の顔のGAP・振れ幅が大き過ぎる。時々見せる裏の顔…これが本当の顔だと思う…に、背筋がゾクッとする。
そんな中で一人だけ、自分の事は後回しで、自己犠牲愛を貫いた登場人物が居る。時々見せる嫉妬深さ・執念深さは、恐ろしくもあり気味が悪くもなるが…。相手の全てを認め・許し・受け入れ、最後は超究極の自己犠牲愛を形にする。その時になって初めて知る、自分にとって本当に大切だった人は…時既に遅しである。
身近にある時には、ある事が当たり前にで、その大切さに気付かない。当たり前=普通の事だから、見えていても・聞こえていても、殆んど意識をしていない。無くなって初めて気付く大切な事…自分にとって、それが何なのか?を考えさせられた。