ミミミ

彼女がその名を知らない鳥たちのミミミのレビュー・感想・評価

3.5
15歳も年上で汚くて下品で卑屈な男を阿部サダヲ。圧倒的に美しいけれど最低クズ男を竹野内豊。娼年より色っぽくて軽佻浮薄で女を体でしか見ていない男を松坂桃李。宣伝どおり共感度ゼロの最低な登場人物。そして翻弄し翻弄される女もクズ。アイフルじゃないけど、そこに愛はあるのかい。ないでしょ。己の全てを投げ打って尽くし続ける陣治は愛の塊のようだけれど、ラストを見ると結局エゴかいと言いたい。何も押し付けず何も求めないのが愛じゃないかと思う。究極の愛はそういうものじゃないかな。難しいけどね。そんな人、見た事ないけどね。愛じゃなくてもいい、エゴでも良い、欲でもいい、誰かと繋がりたいそれが人なんだってことかな。というわけで、究極の愛に恋愛観が変わることはなかったけれど、面白かった。パガニーニのカプリース第24番のピアノ曲、ヴァイオリンにしなかったことで邪魔することなく耳に入ってきていた。
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