過去の恋愛に縛られながら、目の前に居る恋人を愛せず、出逢ったばかりの男に身を委ねる主人公 十和子と男たちの物語。登場人物は漏れなく倫理観が乏しく、特に主役２人の民度の低さは嫌悪感を持つほどです。かと言って逸脱したキャラクターはなく、すぐ身近にある人間性を同時に感じます。
しかしこれらの魅力的な登場人物に対してストーリーの中身が薄い印象が残ります。結論有りきの脚本なのか、そこへ向かうまでに強引な展開が目立ち、またサスペンス要素も「こういう事なのでは？」という第一想起のまま、捻りも裏切りもない直列つなぎ。キャッチーでフックが利いたタイトルも「鳥たち」が示すモノが余りに平凡です。
最後に、蒼井優の演技は素晴らしいの一言ですが、本人の意志なのか製作側の配慮なのか、この内容で脱がない方が不自然です。
関西弁やし、それなら池脇千鶴でえーんちゃうんか！と強く訴えたい気持ちだけが募ります。
