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海辺の生と死のyumiasaのレビュー・感想・評価

海辺の生と死(2017年製作の映画)
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ポスターから想像していたよりも戦争映画ではなくて、言うならば、女ひとりの闘いの物語なのだった。
草花も時間の流れ方も独特の場所で、たしかに起こった出来事を、そこのことばや唄とともに刻んでおく。島の空気や歴史を映像に残すための記録でもあると思った。撮影、特に光の使い方が、美しいと思った。
そこに満島ひかりが大きな大きな力をのっける。強さと危うさ。身体表現がすごい。父の存在感もよかった。永山絢斗だけがなにか受け止めきれていないような感じで、それは演出なのかそれとも…。
加計呂麻島を舞台にした満島ひかりの芸術を観たような感じ。演出も物語として面白がらせることより、表現としてのこだわりを優先しているように感じる。戦争が終わり、初めて海がきれいに見える瞬間がよかった。
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