海辺の生と死のれいのレビュー・感想・評価

これはもう、満島ひかりによる満島ひかりのための主演映画。越川監督独特のヒリヒリ感と優しさ感が何倍にも増幅して観ている私を圧倒するのは間違い無く彼女の存在のせい。正直、相手役の印象がほとんど心に残っていませんが、それを考慮しても彼女と島の風景で満足です。夜の海を泳いで、恐らくは一番のよそ行きの服を水で濡らして愛しい人に会いに行く姿の、そしてその思いの何という美しさ。観終わった帰り道、ショウウィンドウの服やカフェのスイーツのポスターが全くの無価値に思えたことも印象的でした。