沖縄〜奄美の離島を30ほど踏破してきた中でずっと憧れてて、数年前にやっと一度だけ旅することができた島。それを故郷の叔父に話してみたらなんと戦時中に駐屯していたことが発覚したり、ライターの友人が移り住んでいたり、と何かの縁を感じる島。
その加計呂麻島がモデルとのことで観ないワケにはいかんと。
満島ひかり、永山絢斗のカップル主演。満島ひかりの才能溢れる、鬼気迫る演技は素晴らしい。クライマックスの長回しは見応えあったな。そして個人的にはいくつも島唄が聴けて嬉しかった。
ただ、155分は長すぎるし、加計呂麻島の美しさもほとんど表現されてないし、子役などエキストラの演技が下手すぎたり、汚れていたはずの着物が何故かキレイになってたり、貧しい僻地の島で戦時中にありえない真新しいカラフルな服を着てたり、セリフも方言と標準語が不自然に混ざりまくってたり、急に文語調になったり、これ見よがしに長すぎる長回し、と…邦画によくある雑さ、粗さのオンパレード。
厳しすぎるのかもしれないけど、勿体ないなぁ。
さて、ここからは我が家の優秀な諜報員からのネタバレ情報。
この2人の物語は実話であり、本当に出撃寸前で終戦を迎え、結婚し夫婦ともが作家になってる。旦那さんは映画化もされた「死の棘」の作者であり、この映画の原作はトエこと島尾ミホさんによるもの。
劇中でも唐突に激情的な演技があったけど、実際にも、夫が死んでから毎日、喪服で過ごしたらしい狂気を持ち合わせた女性だったらしい。
