つかさ

私は絶対許さないのつかさのレビュー・感想・評価

私は絶対許さない(2018年製作の映画)
2.8
原作者は中3で集団レイプに遭い、それがきっかけでイジメられ、ろくでもない親からは守られるどころか虐げられ、その後援助交際(?)、ヤバい旦那…と、クソみたいな男どもと周囲の人間に人生を狂わされたらしく、その半生を映画化したものらしい。

8〜9割は一人称視点の映像が使われている。リアルさとか、没入感、あとは周囲の人間の表情を見せる・みたいなところを狙ったのかもしれないが、それ故に一人称に徹底しきれてないことが気になった。

主人公の女性の感情や状況を見せるために、鏡に写った姿が使われるのはわかるが、死んだときの姿の自分(中3でレイプされたときに「私は死んだ」と本人は言っている)が幽霊のように俯瞰で自分をみて話しかけて来る・というかたちを使っているが、徹底するならそれすら無くしてしまえばよかったのでは…

酷いシーンは敢えて定点で俯瞰で撮ったりしてある方が、抗いようのない事実・って感じがして逆にゾッとすることもあるし。

何より物語から何かを感じ取ることが少し難しい。
この映画では主人公にとってプラスになる存在が出てこず、救いもない。

「私の人生こんな感じだったんですよ」ということでよかったのか…?
つかさ

つかさ