オカ

バトル・オブ・ザ・セクシーズのオカのレビュー・感想・評価

4.6
単純な男女差別の話に留まらないテーマ設定が良い。
1970年代に当時女性差別を解消しようとした女性の物語。こういう映画を観ると「劇中では差別が解消されたけど現代でも女性差別は全然変わってないなあ」と思ったりもするけれど、実際にはそんなことはないんだと思う。
世の中には無数の差別が存在していて、彼女を含め差別と戦った人々が少しづつ差別をなくしてきたもののまだ他の差別が残っているということだと思う。
この映画のテーマは「差別はよくない」ということではなくて、差別が存在していることを世に広め、立ち上がる勇気を持つことの美しさなのではないだろうか。
劇中ではそれほど深く掘り下げられてはいないものの、LGBTQに対する差別や偏見こそがこの映画の根幹でもあると思う。
差別を解消しようとする機運が高まっている現代だからこそ、世の中には様々な差別があることを広め、解消しようと立ち上がる強さを持つということが今この映画が作られた理由なのだと思った。
オカ

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