kalitan

サンド・ストームのkalitanのネタバレレビュー・内容・結末

サンド・ストーム(2016年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

仲の良さそうな父と娘。期待に反して娘の気持ちを汲んでくれることは全くない。父なりに最善をつくしているのだが、娘と妻の気持ちは彼の論理の外にある。
娘は車で家出するのかと思った。母も好きにしなさいと送り出す様子だったが、結局、、。ー部始終を見ていた妹は、どんな選択をするのか?
母と同じセリフを、娘が父に言うのが印象的。。物事に「そうしなくちゃいけない」ってことはないと。そして更に「常に選択肢はある」と。
つまりあのラストは自分で考えた末の結論と言うことになるのだが。
このあたりが現状の複雑さを描いて秀逸なところだと思う。学校へ行けば自由なユダヤ人だらけで、女性が都会で働いて自活できることは知っているだろう。しかし村は電気も自家発電の不自由さで、女の子が大声を出すなんてみっともないという世界。背景には家を壊すか罰金を迫られるパレスチナ人の苦境も描かれている。(パレスチナ人の女の子が自活なんて無理なんだろうか?) 携帯も持ち運転もできる、スカーフを取ればどこからみてもカッコいい、頭のいい自立した女の子なのだけども。
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