ちゃか

ミックス。のちゃかのレビュー・感想・評価

ミックス。(2017年製作の映画)
3.8
「笑いたい時に見ると良い作品」

本作は、卓球を一度辞めた人が、再び卓球を始め、夢を追いかけるといった割と展開が読みやすいストーリー構成となっています。
なので、「これは意外な展開だ!」みたいなのはあまり無く、作品としての面白さは、ありふれた面白さ感が否めません。ただその面白さを何とかカバーするかのように、本作には豪華なキャスト陣が出演しています。あのM-1でもお馴染みの芸人さんや現役の卓球選手も登場するので、キャスト陣の豪華さに驚かされます。とはいえ、やはりそのキャストの豪華さでゴリ押ししてる感があって、一本の映画としては正直、微妙なところです。

しかし、そんな中でも面白いと感じれた見せ方はありました。それは「ギャグを差し込むタイミング」です。これは非常に素晴らしかったです。コメディ映画としてはかなり評価して良いぐらいのものです。勿論、あのM-1芸人さんは、ネタ要素としてかなり輝いてて面白いですし、本作に出てくる中国人のキャラもかなり面白く作られています。そのタイミングでそれブッ込まれたらさすがに笑うわwwwってのが結構ありました。
なので、全体的にネタとしては面白いですが、構成としての面白さは微妙って感じですね。

あと、こんな感じの評価になってしまったのも原因があって、それは、「終盤の作り方の雑さ」です。序盤、中盤あたりはネタもたくさん仕込まれてますし、普通に面白いなと思いながら観れてたのですが、終盤やラストのクライマックスのシーンでその気持ちが一気に冷めます。
理解しがたい観客のスタンディングオベーションがあったり、主人公やヒロインの結末に至るまでの成り行きの説明がなくて急に丸くまとめられてたり、神奈川県予選会の試合結果の話なのにあたかも全日本卓球選手権で優勝したかのような話にして、話をめちゃめちゃ盛ったりしていたところです。
時間の制約上、仕方ないとは思いますが、さすがに終盤を雑にまとめすぎではないかって思っちゃいました。最初は面白いと思えてた分、結構残念な気持ちになりました。

また、最初のほうは卓球の対戦が始まる時に相手の卓球のプレイの特徴や攻め方をカッコよくテロップで演出してくるのですが、終盤あたりにはそれがカッコいいどころか、もはや不要と感じるかのようにテロップが入ってます。せっかくのクライマックスの勝敗も分かって感動的なシーンでいきなり、選手の特徴を説明するテロップを見せられても、いや、今要らんわwwってなってマジで冷めました笑

んま、こんな感じで、結構辛辣なこと書いちゃいましたが、コメディ映画として考えたら全然面白いので、映画の細かい部分にツッコミ入れない人とかなら全然見て損はないと思いました!
ちゃか

ちゃか